絲絲奮戦記

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竹林日誌 10前/09後/09前/08後/08前/07秋/07夏/07春/06秋/06夏/06春/05秋/05夏/05春/04秋/ 04夏/04春/03秋/03夏/03春/02後/02前
/01/99-00/「建設篇」


1月6日(水) 真木千秋インド到着

 昨日はハギレ&反物市初日。その夜、真木千秋は成田空港に向かうのであった。そして空港近くのホテルに投宿。
 本日朝10時、インド航空307便に乗って成田離陸。
 日本時間19時過ぎに無事デリーに到着する。現地時間では午後4時前だ。

 現在はコロナ禍のため、国外渡航はかなり難しい。
 インドは観光での渡航はできず、ビジネスビザ以上を所持していないといけない。
 それとともにPCR試験の陰性証明も必要だ。真木千秋は一昨日都内の診療所で試験を受け、昨日その英文陰性証明を取得する。
 それでもやはりデリー空港での手続きはいろいろ面倒だった様子。 右下写真はPCR試験陰性が認められた通行手形。右手首に押される。これで晴れて空港外に出られる。

 ともあれ、インドに入国できてひと安心だ。
 というのも、コロナの感染拡大で、いつまた入国禁止になるかもわからないからだ。インドは周知期間などお構いなしに、突如決定が下されたりするから、油断できないのである。
 今晩はゆっくりデリーのホテルで過ごし、明日にはひと月ぶりのganga maki 工房に到着だ。


12月30日(水) 2020年を回顧する

 ホント、たいへんな年であった。
 創業三十有余年で一番たいへんだったかも。
 弊スタジオはインドと日本で稼働しているので、それぞれの事情を抱え、複雑さも二倍であった。

 私(ぱるば)は今年(2020年)1月中旬から一ヶ月程インドに滞在していたのだが、当初はほとんど感染者も存在せず、対岸の火事であった。
 その後、徐々に感染が拡大。そして3月22日、まだ感染率が日本よりずっと低い段階で突如、インド政府は全土ロックダウンを敢行。ganga maki 工房も以後1ヶ月半ほど操業停止を余儀なくされる。真木千秋も3月25日、這々の体で日本帰国。
 ただ、工房のあるウッタラカンド州はインドでも感染率が低く、ロックダウンも早めに解除される。5月初旬のこと。とはいえ、当時は日本が非常事態の真っ最中だったこともあり、しばらくは半分くらいの稼働とする。インドも外国人の入国を禁じたので、真木千秋も日本から遠隔でものづくりを行わざるを得ない。
 インドの外国人入国禁止が少々緩和されたのが7月下旬。ただ、特別の事情がある場合のみだ。そこで、懇意にしてもらっているインド航空の助力も得ながら、インド大使館にかけあい、「インドの弊社工房40人の雇用がかかっています」と愁訴し、やっとのことでビザを取得する。そして、7月29日、インド航空の「インド国民退避便」に便乗し、約四ヶ月ぶりにインドに戻る。同便に搭乗していた日本人は、現地赴任の外交官と真木千秋二人だけだった。以来、12月初旬の帰国まで約四ヶ月、インド工房でスタッフともども布衣づくりに励むのであった。その間、自家栽培インド藍灰汁発酵建てや墨染め、ガジュマル染め、芭蕉糸づくりなど、様々な新しい試みにも挑戦する。
 インドの感染状況は、ちょっと興味深い展開を見せている。春から夏にかけて感染者数はうなぎ上り。一時はアメリカをも抜き、日本でもしばしば報道される。ところが、9月17日にピークを迎えた後、感染者の数は基本的に減少の一途を辿っている。昨日(12/29)の新規感染は約2万人で、ピーク時の5分の1ほどだ。人口比からすると現在の日本より低い。もしかしたら集団免疫に近い状態ではないかという希望的観測もある。弊工房の稼働も現在、コロナ前とほとんど同じくらいの水準に回復している。

 




 一方、こちら日本の真木テキスタイルスタジオは、インド以上にしんどかったかも 。
 ご存知の通り、疫病下の巣ごもり、外出自粛によって、繊維衣料業界は大きな打撃を蒙る。弊スタジオは分野的には美術工芸なのであるが、販売は衣料品が主であるから状況は同じだ。
 特に春先の百貨店展示会は目も当てられない有様であった。 (同じく大打撃であった宿泊、旅行、飲食業界には、GoToトラベルとかGoToイートとかがあったが、GoToウエアというのは検討すらされなかったし⋯)
 それでいろいろ悪足掻きするのであった。 たとえば、ネット販売。以前一度やってみたのだが、あまり上手くいかなかった。しかしそんなことも言っておられず、試行錯誤でなんとか運営している。
 そして、政府行政や銀行の様々な援助⋯。しかし何より、ご縁のあるみなさんの暖かい支援。これが有難かった。感謝!!
 お陰でなんとか年を越せそうである。

 さて、きたる2021年はどうなるのであろうか。
 インドは何となく、最悪期を脱したような気分になっている。
 しかし、今朝の新聞によると、イギリス由来のウイルス新変種がインドでも確認された由。真木千秋は1月6日に再びインドに向かう予定であるが、また外国人入国禁止ってことにはならないか。日本では既にそうなっているし。
 そして第三波のまっただなかの日本は??
 欧米ではワクチンの接種も始まっているが、その効果のほどは??
 来年もしばらくは薄氷のスタジオ運営を迫られそうである。

PS
そういえばこのページもそもそもは「絲絲雑記帳」というタイトルで、新井ラマ(淳一)師にもご愛読いただいたりしていたのだが、春あたりから「絲絲奮戦記」と改称。今ご覧のページは2020年後半部であるが、2020年前半部を見返すと、のどかな年初から、悪疫発生、非常事態宣言など、刻々と変化する状況と弊スタジオの悪戦苦闘ぶりが生々しく伝わってくるはず。早く元の「雑記帳」に戻したい!

 

 

 

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