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たぶん本日の日誌は史上最長になるだろうから、ま、暇な人だけ読んでください。
まずは昨夜(27日)の話。
仕事を終えてから、皆でお呼ばれする。
行く先はラケッシュ家のメヘンディ。
竹林のシェフであるラケッシュ君が今、一時インドに帰国している。
妹のサビータが結婚するのだ。
昨夜は結婚式の前夜祭にあたる「メヘンディ」。
メヘンディというのは私たちも染色によく使う植物。
日本でも最近は染料の「ヘナ」として親しまれている。
式の前夜、新婦の手足にメヘンディで装飾を施すのだが、それが「前夜祭」全体を指す言葉となっている。
その前夜祭に私たち四人も招かれた。
そこで、上から下(ストールから靴)までインド式に準備して、いそいそ出かける。
ラケッシュ家に着くと、家族で迎えてくれる。
写真はラケッシュとそのお母さん。どうやら母親似のようだ。→
ラケッシュは5人きょうだいの真ん中。上に姉が二人、下に妹が二人。
上の姉たちは既に結婚し、今回はすぐ下の妹が嫁に行く。
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←奥の部屋では新婦のサビータがメヘンディの施術中。
メヘンディ師が三人招かれ、そのうち二人が新婦の両手に装飾を施している。
使う道具は、デコレーションケーキに使うような「絞りペン」。
ペンの中に水で溶いたメヘンディを入れ、精巧な模様を描いていく。
この前夜祭では、新婦のみならず、希望者はみな描いてもらえる。普通はご婦人たちだ。
そこで当スタジオの婦人連三名も、さっそくメヘンディをやってもらう。
右写真は真木千秋。→
写真の左下には、デコレーションの完成した太田綾の手が。
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完成した新婦の手と足。
描き終わってから一時間半ほど乾燥を待たないといけない。
だから新婦は描き始めから数時間、手を差し出したままの格好で、ちと大変そう。
ま、一生に一度だからガマン。(基本的に再婚は無し) |
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←右手の中心には横笛を吹くクリシュナ神。
→左手の中心には、ハートの中に男女のカップル。
この盛り上がった線描はとっても見事なのだが、乾いてしばらく経ったら落とされる。
そしてその下の皮膚が朱く染まるというわけ。 |
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この日の招待客は二百人以上。
新婦側の人のみだ。
みんなに夕食が振る舞われ、希望者は酒も飲める。(インドでは伝統的に飲酒の習慣はあまりない)
場所は家の近所の広場に設けられた大きなテント。
DJが雇われ、大きなスピーカーから大音響でダンス音楽が流れる。
前にステージがしつらえられ、みんなで大ディスコ大会だ。
インドのモダンなポップスから、北部ウッタランチャルの民俗音楽まで。
しかしインド人は大人も子供もよく踊る。
ま、私たちも負けていないんだが。 |
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さて、明くる28日。
今日は大村&太田の帰国日だ。
昨夜11時過ぎに宿に帰ってから、二人は早朝五時まで仕事をしていたという。
朝、私にひとつ試着して欲しいというので、着たところ。→
こういうケースは珍しい。というのも、男物は少々疎外されているからだ。
ただ、竹林にShopが移動してからアッシー君がてら来店される諸氏も多く、紳士物の淋しさにいささか申し訳なく思ってはいたのだ。
そこで今回はメンズ春物シャツ!
今までMakiの紳士物はスタンドカラーが多かったが、今回はシャツカラー。
背面にタックをとってゆとりを持たせている。
写真はシーチングによる試作品だが、本製作では綿×ギッチャの白やタヒールタビーの黒などの布が使われる。 |
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←その「タヒールタビー」布。
今日織り上がった試作を水洗いして乾している。
六丁杼(ろくちょうひ)の平織。
すなわち杼を六つ使って織った服地だ。
それぞれの杼には、様々な絹糸や麻糸、ウール糸が、二本、三本と引き揃えて込められている。
たとえば、ウールを入れるとふくらみが出て仕立て映えがし、麻は重いので落ち感が出てくる。
その辺を考えながら、引き揃える糸を案配する。
それを六つの杼に収め、ヨコ糸としてランダムに打ち込んで織った布がこれ。 |
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機場から戻ってきて、みんなの手を見せてもらうと、ほれこの通り。
不思議なことに、昨夜より色が濃くなっている。
左上・真木千秋、右上・大村恭子、右下・太田綾。
数週間消えないらしいから、実物を見たい人は一月中に御来竹のこと。
というわけで、今夕、数十キロの大荷物とともに、大村・太田の両名は18日間のインド滞在を終え、帰途に就いたのであった。
今ごろはJAL472便の中で眠っていることだろう。 |
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