明けましておめでとうございます。 今年もよろしく! 約一ヶ月ぶりに「竹の家」に来てみると、駐車スペースに丸太の山! こいつは春から景気が良い。 じつはこれ、近所の木こりのおじさんからのプレゼントだ。 お隣の青梅市でケヤキを剪定(せんてい)したので、その「剪定クズ」を四トン車で二回分、運び込んでくれたのだ。 これで当家の冬もしばらくは暖かく過ごせそう。 * * * さて、みなさんのお気を揉ませた青山店の閉店日時であるが、このほど決定。 |
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いかにも初春の関東らしい、寒い冬晴れの正月七日。 明日から始まる恒例「端裂市」に向け、スタッフ三人が展示作業。 一階のテーブルはハギレでいっぱい。 壁際の福袋は、ストールのほか、今回はインテリアのセットも。 |
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「端裂市」にあわせ、店内も模様替え。 左右の写真は二階の様子。 春の装いと、細幅の反物。 |
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「しぼしぼ格子」のワンピース。前と脇をグンディボタンで留める。 ストールは「白雪」。織師ワジッドによるジャカード織り。 |
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織師シャザッドによる薄手の格子ストール。 | |||||||||||||
本日朝6時05分、JAL472便にて真木千秋、インドより帰国。 北西の季節風が追い風になって、定刻より40分ほど早く成田に着く。 私ぱるばは車で成田まで出迎えに行ったのだが、着陸が早かった分、真木千秋は空港で待ちぼうけであった。 日本を発ったのが昨年の11月29日だから、一月半以上のインド滞在。 昨日の出発ぎりぎりまで、機場でジタバタしていたようだ。 なんでも新作のベッドカバーがなかなか思うように進まなかった模様。 織り手のワジッドもさぞ大変だったことであろう。 夜行の機内でもあまり眠れなかったという真木千秋。 四十kgの荷物を抱え、いささか疲労困憊の体であった。 |
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「お雑煮用意して待ってるわよ!」という母親真木雅子の誘惑に負けて、五日市への帰途、武蔵小金井にある実家に立ち寄る。 餅だけ食べて早々に退散する予定であったが、やはりそういうわけにはいかない。 母親・雅子も大の布好き。 なにしろ四十kgの荷物の中には、今回つくったいろんな新作や試作布がぎっしり詰まっているのだ。 右写真はフルオライトを見せているところ。 これはインド日誌の中でもご紹介したものだが、じつはこれには真木雅子も貢献しているのである。 真木千秋の掲げている黄色、これはキハダで染めた糸を使っているが、そのキハダは真木雅子から供給されたもの。 新潟在住の知人からキハダの樹皮をもらい、それを当スタジオがもらいうけ、絹糸を染めて、インドに持参したのだ。 一枚一枚、絵を描くように全部違うフルオライト。これは3月の青山「春ごろも」展でお目見えの予定。 その他、新顔も、おいおい当HPでご紹介していくので、お見逃し無く。 |
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冬晴れの養沢アトリエで、今日は新作撮影会。 昨年来インドでつくってきたものを、ビジュアルイメージにするのだ。 モデルは当スタジオ専属の大村恭子。 春になると各地のギャラリーで、Makiの展示会が開かれる。 そのとき皆さんは、案内ハガキを手にすることもあろう。 その案内写真は、しばしば、こうして撮影されているのである。 真木千秋が手にするのはPentax MR3、私はNikon D70。 アナログ人間の真木千秋は未だデジタルカメラに馴染めず、銀塩にこだわっている。 私のはデジタルだ。 ご覧の通り、いつも真木千秋が正面に陣取り、私は後方のしいたげられた位置しか与えられない。 そこで背伸びしたり、脇から覗いたり、苦労が絶えない。 「あっ、シャッターチャンスっ! 」と思っても、突如、画面がチアキの巨躯で真っ暗になったりすることもしばしばだ。 |
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しかしながら、そのせいで良い写真が撮れない、ということでもない。 位置のハンデは感性でカバーするのだ。 チアキを避けて構えたカメラの位置が、じつは絶好のアングルだったりする。 右の写真なぞも、なかなか良いでしょう。 デジタルでも一眼レフは、ミラーの跳ね上がるシャッター音が心地良い。 |
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撮影に熱が入ると、こんな格好になったりも。 パンツ・スカート類の撮影って、なかなか難しいのだ。 私の周囲のバーコードは、ブラインドから洩れる日の光。 |
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ついでにこれは四日前の写真。 東京に大雪の降った翌朝、ここ養沢アトリエにて撮影。 朝起きると一面の銀世界。 西空には下弦の月が残っていた。 |
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夜も十時を過ぎると、外気温は0℃を下回る。 森の方からは「ゴロスケホー」の声。 厳冬期でもフクロウは健気に生きているのだ。 室内は暖炉のおかげでポカポカ。 このささやかな逸楽のために一年も前から薪の準備をするのである。 その暖炉を背負って真木千秋、夜な夜なの針仕事。 なんでも、新しい袋物をつくっているとのこと。 これは前々からの懸案であった。 というのも、当家には「織り出し」の布片がたくさんあるからだ。 織り出しというのは、ストールや服地をつくるときのサンプル織。 製品にはならないが、それぞれがキラリと輝く小品だ。 タンスの肥やしにしておくのはもったいない。 それで小さな形を与えようとしているわけ。 上写真は昨夜(金曜)の様子。 「変わり格子」の織り出し生地を使って、巾着袋の試作をしている。 立体感を出すため、「変わり格子」生地に、薄地のシルクを二枚重ねてみる。 袋のような小物は、糸目がよく見える。 布だけでなく、糸の面白さも楽しめるわけだ。 チューリップのような袋ができて、満足げな真木千秋。 ただし、この後に問題が出来(しゅったい)。 さて、紐はどうするか? これは未だ解けない課題のようである。 何事もそう簡単には行かないのだ。 下写真は今夜(土曜)の模様。 「ワヒッド・ウィーブ」という布にタッサー生地を重ねて、チクチクやっている。 これはチューリップ型ではなく、四角いタイプの袋になるらしい。 裁縫箱は、中村好文デザイン。 |
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明日からMaki 青山店で始まる「三谷龍二・木工展」。 今日は三谷氏+Maki勢五名で展示作業だ。 三谷氏についてはもうご紹介の必要もあるまいから、本日の店内の様子のみ写真でお伝えしよう。 |
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写真以外にもいろいろある。たとえば「孫の手」とか。(「あんまり売れないんだけど」と苦笑の三谷氏) 三谷氏は初日から三日間在廊。 千秋&ぱるばも同じく初日から三日間在廊。 |
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…と言っても、フランスの三日月パンのことではない。 御婦人のよく読まれる雑誌である。 今日、その取材があり、三人の方々がお見えになった。 インテリアの記事だそうである。 「どんなに大変でも頑張って好みを貫くインテリア」というコンセプト。 はたして真木千秋が好みを貫いているかは不明だが、布づかいの一例として登場する。 取材を受けるというのも、けっこう大変なのである。 朝から家の片付けや掃除に忙しい。 おかげで見違えるようにキレイになって良いのであるが。 (片付けられたものを再発見するのに苦労したり…) 発行が春なので、真冬日の中、二人で春の装い。 写真下・「ご主人も入ってください」と言うので、戯れに当家インテリアの上にゴロリと横になると、フォトグラファー氏、大まじめに1ロール撮影する。(おそらく編集デスクにカットされるであろう) 発売は4月25日。 |
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3月29日(水) 春陽のもと 都心では桜が満開との由。 こちら五日市では、盛りを過ぎた梅が、折からの強風に花びらを散らしている。 今日は建築家の丹羽貴容子さんが来竹し、真木千秋らと打合せ。 「十年の絲なみ展」を目前に控えながら、竹林ギャラリーのプロジェクトも進行中なわけである。 実際の敷地予定地に立って、光の具合などをチェック。 メジャーを手に、竹棒を立て、白テープで敷地を囲う。 こうして位置を決め、全体の感覚をつかむのである。 「うまく収まりそう」と丹羽建築士。 手前では近所の美大院生が草木染め。 今日は「えんじゅ」で黄色を染めていた。 順調に行けば、今夏、下のごとき建築物がこの白テープ内に出現することになる。 なかなか面白いでしょう。 ま、その前に越すべきハードルが山とあるのですが。 |
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明日からいよいよ「十年の絲なみ」展。 これは三部に分かれていて、明5日から9日までの五日間は、「その一」の「布と衣」。 この十年の間に当スタジオで展示会を開いてくれた染織&衣の作家七人の皆さんの作品が並ぶ。 さきほどディスプレーの終わった青山店。 店内の様子を少々写真でご覧に入れよう。 (Maki Textile のももちろんある) |
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「十年の絲なみ展・その一」はお陰様で盛況のうちに終了。 明11日からは「その二・木と器」が始まる。 今、午後8時を回るが、店内ではまだ様々な作業が行われている。 では展示の模様を少々写真でご覧に入れよう。 |
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青山店の「展示会前夜」をお伝えするのもこれが最後。 ちょっと淋しいかも…。 ともあれ、明17日からいよいよ「十年の絲なみ展・そのIII」 |
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ご来店の皆さんにもれなく進呈する「新井淳一」布によるコースターセット | ||||||||||||||||
「竹林Price」。 今夏オープン予定の「竹の家Shop」から、よりお求めやすい価格を設定。 その新価格をちょっとご紹介。 |
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反物は全品二割引! | ||||||||||||||||
そのほか、「福引き」とか、「Makiポイント二倍」とか。 壁に掛かるのは「青山十周年記念ストール」 かくして青山の夜は更ける… |
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二階。 奥に並ぶのはカジュアルな「真南風ブラウス」。 また「青山スペシャル」と銘打った衣の数々も。 |
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先週の木曜4月20日、Maki青山店は開店十周年&閉店を迎える。 夕刻からはその記念パーティ。 百人ほどでにぎやかにお祝いする。 |
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期せずして似たような色合いでお出迎え。 午前中は豪雨が降ったりしたが、午後からは好天。 |
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青山店でいちばん展示会の回数が多かった木工家・三谷龍二氏(写真右奥)の音頭で乾杯。 | |||||||||||||||||||||
テキスタイル界の「アライ・ラマ」こと新井淳一氏(右端)による来賓祝辞。 | |||||||||||||||||||||
フォスター作曲 「Beautiful Weaver」を指揮する田中ぱるば。 右側は作詞者の中村好文氏。左側は熱唱する真木千秋。 |
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参加者一同も負けずに大合唱。(まじめに歌わないと今後Makiには出入禁止) ファッションデザイナー真砂三千代さんの顔も。(左下) |
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最後に、十年間店を守った店長の大久保すみ子さんに花束贈呈。 | |||||||||||||||||||||
4月30日(日) タケノコ掘り 黄金週間二日目の今日30日。 関東地方はうららかに晴れ、絶好の行楽日和。 ここ五日市もプチ行楽地だから、道路は域外ナンバーの車でいっぱい。 東京・小金井在住の真木夫妻(千秋の両親)も、ここ「竹の家」にタケノコ掘りにやってくる。 当家の竹林は大半が孟宗竹。 でかいだけであまり用途のない竹だが、タケノコに関してはコレが一番である。 上写真は「タケノコ掘りの親娘」。 親すなわち真木貞治氏が手にしているのは、タケノコ掘り用スコップで、この「竹の家」に古くから伝わる備品である。 ただ、土が固くて難渋している。 下写真は堀ったタケノコを煮る私ぱるば。 ごらんの通り燃料は枯れた孟宗竹。 油脂分があるせいか、非常によく燃える。 鍋に入れた米糠は近所の農協でもらってきたもの。 すなわちほどんどカネのかからないレジャーである。 一時間半ほど煮て、アツアツのを、醤油をかけて、七人で食べる。 七人というのは、真木夫妻と私共のほか、スタッフ二人と、インド人シェフのラケッシュ君。 一週間後から春のインド出張なので、二人(大村・太田)は休日返上で打合せである。 ラケッシュは「タケノコははじめて」だという。 インドではタケノコは食わないのだそうだ。 そういえば、インド中部以南で竹は目にするが、鬼みたいに頑強なヤツばらで、タケノコもとても食えそうにない。 何でもカレーにして食うインド国民だが、タケノコカレーだけはないらしい。 来年あたりトライしてみるか。 ともあれ、堀りたては非常に美味であった。 ややエグ味もあったが、もうちょっと研究して、来年は来訪の皆さんと一緒に「筍煮会」でも致そう。 |
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5月1日(月) にく丸クン 今日もせっせと野良稼ぎ。 外の仕事が山積しているのだ。 青山閉店のため、四月はほとんど時間がなかった。 30℃を記録して今年初の真夏日となった五日市。 汗をかきかき、シイタケの種付けをする。 六年ぶりの作業だ。 六年前に種付けしたホタ木は、五年間シイタケを産出。 そして今春、あらかた崩壊した。 それでこのたび、真木千秋のたっての希望もあり、更新いたすという次第。 ホタ木とは種付けする原木のことで、ナラやクヌギが最良とされる。 今日のはナラ。 先々月、近所で伐採されたのを、もらってきたのだ。 そこに電気ドリルで穴をあけ(写真上)、種を付ける。 これ、けっこう楽しい作業だ。 種は隣町の森林組合から買ってきた。 一口にシイタケと言っても、いろいろ品種があるもようである。 今日のは「にく丸」という愛称の「森290号」。 きっとぷりんぷりんの肉厚なのであろう。 「日本のシイタケの代表品種!」と謳っている。 種は「種駒」と呼ばれる、長さ2cmほどの銃弾型。 ブナ材に菌を繁殖させたものらしい。 これをドリル穴にあてがって、木槌でトントンとたたく。(写真下) 一本のホタ木に20個ほどの駒を接種。 それを竹林の中に寝かす。 そして待つこと一年半。 来年の秋にはぷりんぷりんのシイタケが顔を出すはず。 「にく丸カレー」ってのがメニューに登場したりして。 |
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パシウジャマの髪の毛が茶色く染まっています。 今までにないこと。 最近白髪が目立ってきたので、そのせいかな?と思いつつ、「パシウジャマ、サーファーみたい」って私たちの間で話題になってました。 でもあまり物珍しいのでまじまじと見つめていたら、「この草だよ」とパシウジャマ。 その辺からぽきっと折って、小さな緑色の葉っぱを見せてくれました。 「この辺だったら自然に生えているよ。」とパシウジャマ。 葉っぱを枝からとって、マサラをつぶすような石臼のようなものでゴリゴリすりつぶす。 その液体を髪の毛や頭にゴシゴシすり込むと、すご〜く涼しくて、目もぱっちりとするんですって。 すごくすっきりして、頭痛がしてもこれをすればパッと治っちゃうとのこと。 「へ〜」と凄く感心。 私たちもやりたいよねえ。こんなに暑いんじゃ。 さらにパシウジャマ、結婚式の時に女の人たちの手を飾るのもコレ、って。 んん? もしかして、メヘンディのことじゃない? と思ったときに、アシスタントのディーパックが来たので、「ところでこの葉っぱ、もしかして、メヘンディ?」 と聞いてみたら、その通り。 メヘンディって、日本ではおなじみのヘナのこと。 私たちも染料として、ずいぶんと使っています。 メヘンディが染める、やさしいカーキ色やうす茶色がとても好きです。 ただ、いつも乾燥した葉っぱを煮出していたので、恥ずかしいことにどの植物か知らなかったのです。 こんなに身近に自生しているとは本当に驚きでした。 それも、織師さんたちは普通にそれを使って暮らしていたとは! なんだか嬉しい発見でした。 この5月初頭、インドの猛暑は10年ぶりだそうです。 先日の午後8時、飛行機がデリーに到着したとき、アナウンスで、「外の気温は44度」と聞いて本当に耳を疑いました。 今日もだいたい日中は44度くらいだったようです。 厳しいですが、まあ、あまり無理しないようにやろうと思います。 真木千秋より |