今年初めての竹林日誌は、インド・デリーから。 昨夕、大村恭子+太田綾+服部謙二郎の三名が入竺。(天竺インドに入ることを「にゅうじく」と言う) 三日前からデリー入りしていた私ぱるばと合流する。 そして明くる22日の今日、さっそく初仕事だ。 朝からみんなで機場(はたば)に出かける。 どんより曇った寒い冬日だ。 昨日までは気持ちいい冬晴れだったのに、日本から寒気が運びこまれたか。 じつは今回から機場が新しくなった。 デリーの都市整備に伴い、今までの機場が使えなくなったのだ。 新しい機場は、そこから少し離れた場所にある。 まだ細かい工事は残っていたが、機(はた)も運び込まれ、なんとか仕事も始められそうな状況だ。 Maki専属織師たちも何人か既に織り始めている。 ちょっと遠いが、広々として気持ちいい仕事場だ。 これからしばらくはこの機場から、Makiの織物が届けられることになる。 |
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機室前の広場が作業の場。 左から太田、ジャグデッシュ、服部、大村。 |
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機室の中で焚き火をして嬉しそうなイスラムディン(左)とパシウジャマ(右)。 | ||||||||||||
焚き火の仲間にも加わらず、黙々と艸(くさ)ストールを織る孤高の織師ナイーム。 | ||||||||||||
1月31日(木) 2月の竹林・大セ××!
明日から2月・きさらぎ。 立春を控え、一番寒い頃だ。 山の北斜面には雪も残るここ武蔵五日市。 昔から「ニッパチ」と言って2月と8月は店に閑古鳥が鳴く。 ことに真木千秋+スタッフ5名がインド滞在中とあれば、きっと竹林Shopも冬休みかな!? ところがどっこい、元気にオープン。 しかも! 馴染みのお客さんには案内状が届いているかと思われるが、その文面には「2月の竹林の店では…少し買いやすい価格にしてお待ちしています」とある。 なんだか奥床しいというか、まどろこしいというか ― 。 世の中この時期「××一掃・大セール」ばやり。Makiは気取っているからそういう言葉はあまり使わないが、推して知るべしである。 Shopの二階全部がその会場。 月火・休業。 カフェは2月いっぱいお休みだが、お茶くらいは出るだろうし、近所には美味しい食べ物屋さんも。それから温泉も。 というわけで、HP読者にのみ特別、絵入りでご紹介しよう。いずれもクリックで拡大。 |
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ウネミックス(左)や「しぼしぼ格子」(右)の上衣も。 | |||||||||||||||||||
コート類は20%off 生地もいろいろ。 |
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グドリの服↑ グドリの小物↓ いずれも30%off |
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マンガルギリやタッサーシルクの薄物も。20-30%off。 キズがあるともっとoff。 |
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ストールも1万5千円〜。 そのほか細幅反物50%offなど。 |
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真南風ストール30%off。 真南風ブラウスは1万円。 |
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2月9日(土) 「良い糸にめぐりあい…」
インド・デリーの真木千秋から写真が届いたのでご紹介しよう。
今、6名のMakiメンバーが当地に滞在中であるが、みんな元気に風邪を引きながら仕事している様子である。
北インドの冬はけっこう寒いのだ。今、現地時間で朝の10時前だが、ネットで調べると気温7度。
家も調度も酷暑の夏向きに作られているから、冷え込むとちょっとこたえる。
良い糸が手に入りました。 撚(よ)りのかかったタッサーシルク生糸です。 今までタッサーの生糸はヨコ糸にしか使えませんでしたが、この糸ならタテ糸にも使えそう。 さっそく試してみました。 右写真、ベージュ色の糸がそのタッサー生糸です。(写真クリックで拡大) タテ糸の半分がタッサー生糸です。 藍生葉のライトブルー、フクギ+生葉の黄緑、アカネの朱色をランダムに散らし、タッサー生糸の生成で小さな格子ストールをつくっています。 |
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職人のみなさんにチョコレートをあげているところ。べつにバレンタインデーとは関係ありません。 寒いので機場の中で火を焚いています。 |
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あと一月弱と迫った新井淳一展。その名も「生成の布の七変化」。 これ、読めない人いるかもな。 「きなりのぬののしちへんげ」だ。 このフレーズは今日、新井氏の口から出たもので、語呂が良いから副題に据えることにした。「七変化」とは単に生成の布が様々な相貌を見せるということのみならず、そもそも氏の営みそのものも指しているのである。 今まで四回の発掘調査により、新井氏宅の大倉庫から様々な生成の布がもたらされる。1955年から1999年の間に作られたものだ。そうした布は竹林にて仕上げを施され、既にストールやマフラー、腰巻やタンクトップに姿を変えている。 今日は最後の探査行。隊員は私ぱるばのほか、三田朝美、そしてインドから戻ったばかりのボランティア、山崎和彦&酒井美和の四名。 これが最後だからできるだけたくさん将来しようと欲をかき、トヨタのレジアスというデカいバンを駆って行く。 北関東の寒い倉庫で凍えている反物をかきわけ、20点ほども収穫があったろうか。言うなれば生成の「凍れる音楽」だ。まだまだありそうだが、今回はこれにて打ち止め。 展示会の初日は3月7日の金曜日。 翌8日の土曜は新井氏の講演会「新井淳一・布ものがたり」がある。この日がたまたま「国際婦人デー」に当たるということで、氏の張り切り様も並々ではない。「国際婦人…」と「布もの…」がいったいどんな関係にあるのかイマイチ定かではないが、こういう常人では窺い知れぬ摩訶不思議な着眼も氏の魅力のひとつであろう。きっと常ならぬ面白いお話を聴かせてくれるに違いない。新井氏は初日から三日間、竹林在廊の予定だ。 また最終日13日は新井氏76回目の誕生日ということで、数え年では喜寿のお祝いだ。ついでに飾り付け日の3月6日は「地久節」と言って昔の皇后誕生日とのこと。かくして、地久節から国際婦人デーを経てアライラマ誕生日へと左右がアウフヘーベンする、いと目出度き展示会と相成るのである。 |
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いよいよ明日に迫った新井淳一展。 母屋二階とShopではまだ展示作業が行われている。 昨日から二日がかり、スタジオ総出の作業だ。 やっぱ我らが敬愛するアライ・ラマであるからして、力が入るのである。 明朝、私ぱるばは早起きして群馬・桐生まで車を飛ばし、新井淳一・リコ夫妻をお連れする段取り。こんな特別サービス、後にも先にもないことだ。 幸いこれから数日、天気もおおむね良好の様子。 新井氏は金土日の三日間、在廊予定。 特に土曜の二時からはお話会もある。 まあ、無形文化財か天然記念物のようなお方だから、この機会に会ってみたら良いと思う。 ぱるば謹白 |
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母屋二階は新井氏の生地 が数十反。 さながら布の回廊だ。 「布の厨子」も。 夕方はライトアップも。 |
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二階から布を垂らす大村恭子と三田朝美。 後で落っこちそうになって、大村、悲鳴を上げる。 ま、気をつけてやってほしい。 |
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半田なな子さんと安藤明子さんの作品も届く。 写真の半田ワンピース(左)と安藤サロン(右)では下半分に同じ新井布が使われる。 半田作は染めてあり、タテ使い。安藤作はヨコ使い。 |
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しばらく里帰りしてフレッシュなラケッシュ。 明日からの三日間は、タンドール・ロールだ。中身はパニール、里芋など。 |
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写真は昨日の私。 昨日は朝、苧麻を刈らせてもらい、「ぶー」づくりをしました。少しだけ裂いて糸にもしてみましたが、とりたての苧麻はほんとうにしなやかで、細く裂けてしかも強くて美しい。 写真の背後にあるのは2日間で染めた糸。 潮の様子を見てから海ざらしにいきました。そしてついでに自分もさらしてきました。誰もいない海(河口)で、水の中でゆらゆらと揺れる糸(座繰り糸)を洗うのは夢心地。 「ここで染めるときは、ここの大自然が糸に宿るんだなあ」としみじみ思いました。 夜は友達の新築のお祝いで、儀式にも参加。 今日は朝から海へモズク採りにいきます。 まきちあき |
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苧麻の畑
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海ざらしをする河口
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3月に西表に行き、皮芭蕉(かわばしょう)を染めたものを見せてもらって、ピンときました。 それで私も西表滞在中に皮芭蕉を染めてみました。 今まで長年、皮芭蕉を何かに生かしたいと考えていたのですが、なかなか実行できないでいました。 今回染めてみて気づいたのですが、皮芭蕉の染まり方は独特です。 裏と表で染まりが違うのです。 繊維を裂いて績(う)んで管巻きして、織ってみるとちょっと面白い効果があります。 いつもならタッサーギッチャ糸で織りますが、芭蕉を織り込むと、突如涼しげになりました。 今回は赤系に染めてあり、暖色なのですが、それでもちょっと涼しげです。 インド藍でも染めたので、藍の皮芭蕉も織り込む予定。 夜な夜なスタッフにも皮芭蕉を裂いてもらって、私が糸を績んでいるので、なかな量はできませんが、 できるだけ績んで、織り込んで帰ります! |
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これが管巻きした皮芭蕉。 ちょっと平たいのが特長。 織師ナイームのちっちゃいカップの中で水に浸して。 |
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皮芭蕉を織り込む。八重山の杼(ひ)で。
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インド藍で染めた皮芭蕉。 これを細く裂いて、績んで糸にする。 |
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今日は一日雨模様。 明日から始まる山口和宏「木の仕事」展のため、スタッフ総出で展示作業を行う。 訪れるお客さんも少なく、屋外作業もないので、いはば絶好の展示日和だ。 「夕方近くに行くので、どうぞ展示しておいてください」と山口氏。 その言葉に従い、母屋二階に自分たちで展示する。(上写真→) 木工作家は楽でいいなぁ、と思う。 |
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その山口氏、午後三時半に竹林到着。 今日、福岡から飛行機で飛んできたのだが、荒天のため羽田に着陸できず、一時間も上空を旋回したという。 大きく揺れて、すごくコワイ思いをしたらしい。 到着して、ゆっくりくつろぐ山口氏。(←) ところが、一時間ほどすると、二階でガタゴト音がする。階段を上がってみると…。 なんと山口氏が展示をぜんぶ変えているではないか!(→) だったら最初から展示しておけなんて言わなきゃいいのにと思うが、きっと我々の展示を見てインスピレーションが沸くのであろう。 |
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これは山口氏手製のクッキー。 三種類あって、全粒粉、アーモンド、オレンジピール。 試食してみると、とっても美味しい。 お菓子を作るのも大好きなんだそうだ。 明日からカフェのお茶菓子として、山口皿の上に載せて供することにする。 |
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山口和宏展三日目。 作者の山口氏に素材についていろいろ聞いてみた。 糸素材と同じく、木にもそれぞれ特有の性質があり、それに合わせて作品ができる。 今回の展示会作品には七種ほどの木が使われているが、それぞれについて、山口氏はこんな風にイメージしているようだ。 |
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クルミ クセがなくて狂いにくい。 柔らかくて優しい質感がある。 お洒落で都会的な雰囲気。 家具だったら食器棚やチェストなど洋家具。皿なら角皿。 |
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クリ 腐れにくい。香りが良い。チヂミ(褶曲紋様)がある。 土っぽく、田舎風。 タンスのような和家具、フチのあるぽってりした丸皿。 |
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ナラ 堅い。特有の紋様である虎斑(トラフ)が出る。 柾目(まさめ)の部分は中々とれない。 雰囲気が好き。 家具を作ったり、丸皿を作ったり。 |
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チーク 油っぽくて、水に強い。 重く、色がカッコいい。時間が経つにつれて渋く濃色になる。 クルミと同様お洒落な雰囲気で、角皿に。 |
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サクラ 堅くて、香りが良い。 導管(木目の粗い部分)が目立たず、汚れづらい。 ヘラなど食器に。 |
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今週土曜、竹林の初夏展初日の5月10日に、スペシャルなイベントがある。 なぜスペシャルかというと、今まで竹林ではやったことのないジャンルだから。 それは「語り」。 たとえば、囲炉裏端でおばあさんが孫たちに語り聞かせる…。 そんな風情。 語り手は柴川康子さん。 Maki布の愛好者でもある。 岩手県盛岡の出身。 それもあってか、宮沢賢治作品の語りを得意とする。 賢治の作品はほとんど標準語で書かれているが、そんな賢治作品を語る時、柴川さんは自然に岩手のイントネーションとなる。 たとえば有名な「雨ニモマケズ」、これを賢治自身が語ったらどうなるか。 柴川さんの岩手言葉により、賢治の生きた彼地の風や光、森や雨粒が、生き生きと私たちの胸によみがえる。 今回はまた、民族楽器奏者の高橋誠さんも共演。 柴川さんとは七年ほど前から、折に触れて一緒にステージを持っている。 竹林母屋二階を柴川さんが訪れた際、ここでは高橋さんと一緒にやりたいとの想いが湧いたという。 ときには語りに寄り添い、ときにはソロで、様々な音が奏でられる。 複雑な進化を遂げた西洋楽器にはない、原初の音色。 葉擦れのような、私たちに最も近しい響き。 これもまた、言葉のない「語り」であろうか。 お二人でMakiの布を羽織ってステージ・オン!
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Yasuko Shibakawa
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Makoto Takahashi
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たぶんこんな感じ…(盛岡南昌荘にて)
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初夏の陽気の今日このごろ、母屋のガラス戸をガラッと開けて作業をしています。 小さな機(はた)に綿とタッサーシルクでタテ糸をかけ、いろいろなヨコ糸を使って試し織り。 織のアシスタント服部謙二郎に織ってもらったり、自分で機に乗ったり。 今朝はヨコにタッサー・カティアの太い糸や、細く紡いだタッサー・ナーシ、そして木綿糸をランダムに打ち込んでみました。 木綿を試し織りするのは久しぶりだけど、タテ糸がとてもしっかりしているので、わりと思い切り「トン、トーン!」と打ち込めて気持ち良い。 手引き絹のデリケートなタテ糸とまた違い、一打ち一打ち安心して打ち込めるという感じが良いなあ…と感じながら格子にしたり、しろいろなタッサーの糸を縞や格子になるよう織ったり。 新しいしっかりした服地になりそうです。 前回の西表島滞在の時、皮芭蕉を染め、裂いて糸を作りました。 その糸を織り込んでスクリーンを作ったところ、生絹と皮芭蕉がとても涼しげで良かった。 それで今、改めてその糸を作っています。(写真左上・新聞紙の上) |
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当スタジオスタッフの太田綾。 先週土曜日、実家のある静岡の袋井で式を挙げる。 当スタジオからも7名が駆けつけて祝福。(私ぱるばは都合により不参加) 相手の名前はメロン君という。 本名は別にあるのだが、果物のメロンを育てているので、当スタジオ内ではメロン君と呼び習わされている。その存在は何年も前から知られていたが、実物に接したのは皆これが初めて。 どうやら綾の方がゾッコンであったらしい。しかし、なかなかプロポーズしてもらえず、ヤキモキの幾星霜であった。綾みたいに気立てが良くてヨメにするには申し分ない娘をじらすなんて不埒なヤツだと思っていたのだが、実物に会ってみな納得した模様。まずカッコ良い。人柄も良い…。んだそうだ。(俳優の真田某に似てるかも) この日のためにMakiスタッフは、仕事する間も惜しんで結婚祝典ソング「さくら」の練習に勤しんだのであった。 さて、この結婚式の衣裳は、ほとんどが綾の手製で、布はMakiのものを使っている。 新婦のヴェールは「パオ」布。これは中村好文展(02年青山)の際に作ったパオ布をベースに、真木千秋が特別にデザインしたものだ。数種の絹糸に金属光沢の柞蚕糸を入れ込み、空羽で織り上げる。幅は90cmほど。その布にまったくハサミを入れず、二枚縫い合わせて長さ2mほどの一枚の大きな布にして、たった一ヶ所だけつまんで手で縫いとめ立体感を出している。ふちのレース編みは綾の友人が施したもの。 新婦のビスチェ(胸部)とスカートはモトカ布。手紡の絹糸を使った布だ。純白ではなくオフホワイト。その自然な白さと控え目な輝きが良い。手紡ぎ特有のふっくらとした風合いが心地よさそう。上から市販のチュールで蔽っている。 新郎のスーツもモトカ絹布を使って綾が仕立てたもの。ただモトカ布だけでは難しいので、裏地にシーチング、中に綿布を入れての三枚仕立てだ。 ネクタイもパオ布を使った手作り。 お色直し後は中の写真。スカートはムガ絹布製。ムガ絹とは世界でインド・アッサム州にのみ産する野蚕で、「黄金のシルク」と呼ばれる貴重なものだ。それを手引き手織したのがムガ絹布。竹林Shopでも少量ではあるが扱っている。新郎のベストもムガ絹布を使用(下写真にちょっと見える)。 腰にはパオ布を巻いている。 さてこのメロン君。静岡県の袋井でメロンを育てている。とっても上等なメロンができるのだそうだ。 そして綾はこれからメロン農家のヨメである。 ということは、今後いったいどうなるのか?? 毎日竹林まで通うのは物理的に不可能であるが、インドの現場では衣製作の担当として欠くべからざる存在なのである。 今は農繁期なので、メロン君、結婚式の翌日からメロンの世話に余念がないそうだ。 はたして綾はインド出張に行かせてもらえるか!? 今後の動向が注目されるカップルである。 |
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今年9月、竹林にて「えみおわす」の展示会をやる。
えみおわすとは、近隣・高尾に在住の阿部直樹&水田順子という若いカップルのアトリエ。(ブログはこちら)
先日、真木千秋と石田紀佳(Makiキュレーター)がえみおわすを訪れる。
以下は石田紀佳によるレポート。
梅雨の頃、毎年やってくるのが春繭。 ことしも一昨日、やってきた。 10kgの春繭。 生産者は八王子の長田さん。 都内にわずか七軒だけ残った養蚕農家のひとつだ。 昨日から糸取りを始める。 写真は服部謙二郎と真木千秋。(写真クリックで拡大) 生産者の長田さんによると、今年の春は五齢(四月下旬〜五月上旬)にかけての低温で一時危ぶまれたが、その後、盛り返して無事に成長したとのこと。 その様子は長田養蚕のHPで伺うことができる。このHPは奥さんの晶(あきら)さんがやっている。 |
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旦那の誠一さんもmixi上に養蚕日記を展開している。覗いてみると、衝撃の画像が!! 題して「黒い悪魔」。 右の写真がそれなんだけれども、気の弱い人はゆめゆめクリックしないこと。 確かに丹精込めて育てた蚕を食ってしまうのだから、黒い悪魔にも見えるだろう。 マブシ(繭を作る間仕切り)の周囲で蚕を狙う黒い影。その不気味なツブヤキまで収録されている。 蚕を食うムカデは丸々太り、色艶も良いそうだ。 悪魔はそれだけではない。ネズミとか、ハクビシン(町田市)などが、蚕を狙うんだそうだ。 糸取り作業はこれから一週間ほど続けられる。 カディ展の始め頃なら見られるかも。 |
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明日から手紡ぎ手織り木綿・カディ展。 インドから到着ほやほやの新作をご紹介しよう。 オリジナルの生成カディだ。 生成を楽しみたいとの希望に応え、真木千秋が生地をデザイン。北インドのカディの里にて織ってもらった。 無染の木綿地に五色の細〜い横縞を20cm間隔くらいに入れている。 五色は黄色やオレンジ、ブルー、エメラルドグリーンとけっこうカラフル。 |
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Bias tank top 9450
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Gather One piece 19950
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Pants Cross 15750
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Skirt Pocket 16800
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竹林Shopに並んだ色とりどりのカディ衣。 5月から10月ぐらいまで楽しめる。 写真クリックで拡大。 |
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